明石市魚住町の輸入車(外車)・国産スポーツカー特化の整備工場。WONDER four AUTOMOTIVEです。
今年は去年よりもっと寒い冬が予想されます。 一般的に機械は寒さに弱い方なので、自動車も同様に気温が5度以下になると、普段とは違い、いろんな問題点が発生して行きます。これは中古車だけでなく新車も同様であり、国産車か輸入車かにかかわらず、すべての自動車が同じなので、冬には特により多くの注意が必要です。 日々肌寒くなる昨今、今回は冬季の車両管理に役立つ基本常識について見ていきたいと思います。
寒くなるほどエンジン音が大きくなる理由は?
気温が徐々に下がり始めるときには、下がったエンジン温度を正常値まで上げて自動車の始動性を保つためにエンジン回転数が1300から1600RPMまで上昇していきます。 その結果、エンジンや排気騒音が他の季節より冬に特に大きくなります。
エンジンをかけ、約3分から5分以内に車両エンジンの騒音が減少し、冷却水の温度が適正レベルである75-85度まで上がると正常ですが、もしそうでない場合にはエンジンまたは冷却系統に異常があるかもしれないので点検を受けてみることをお勧めします。
運動前の準備運動、車の予熱。
夜や早朝、気温が零下に下がる場合は、車のあらゆる部分が凍っている状態になります。自動車のエンジンをかけてからすぐに車を運行することは車の寿命を縮める行動になるので少し余裕を持って出発しましょう。
では、エンジンの暖気はどのくらいやった方がいいのか?よく、エンジンをかけて5分ほど必要など聞きますよね?確かに、昔の車はそうかもしれませんが、今の車は耐久性が高く、潤滑油も発展して30秒の予熱でも十分です。長く予熱を続けると、燃料の無駄使いやガス排出などの環境問題まで引き起こす恐れがありますので、ほどほどにしましょう。
十分な予熱なしで走行すると、エンジンブロック、ターボチャージャー、トランスミッション、など各種部品に無理をかけてしまいます。 このような行動を長期的に行うほど、該当部分の騒音や振動が発生しはじめ、老朽化による交換や修理周期がより早く訪れることがあります。車の運転前の予熱は、人が運動前に筋肉や関節、血液の供給円滑及び傷害予防のための準備運動と同じだと言えます。
冬の自動車ヒーター、正しい使い方。
天気が寒くなればエアコンの代わりにヒーターを使います。車ヒーターの作動原理を簡単に説明すると、車のエンジンが熱くなり、その熱を冷却水が冷やす際に発生する熱を利用した暖房装置です。
冬は基本的な車の温度が低いので、ヒーターをつけてもすぐに熱い風が出るわけではありません。普通、エンジン始動後約5分から10分程度、ある程度エンジンが熱くなったときにヒーターを作動させるのが最も効率的な方法だと考えられます。しかし、10分以上走行した後もヒーターから暖かい風が出なければ、冷却水を点検する必要があり、冷却水に問題がない場合は送風モーターやコア管の状態などを確認してみるとよいでしょう。
できれば、燃料タンクは満タンで!
普段は燃料タンクを半分以下くらいにして総重量を減らすのが、乗り心地もよく、燃費にもいいと言われますが、寒い冬には燃料タンク内外の温度差によって結露現象が生じ、燃料に水分が混じることがあります。これは燃料ラインの凍結を誘発し、エンジン故障の致命的な原因になる可能性があります。そのため、水蒸気の流入を減らすため、冬は燃料タンクを満タンにした方が良いでしょう。
後編に続く